用語集 -世界観
神話の神々などが世界に現存し、魔術が当たり前に使われていた時代のこと。
15世紀を境に終わりを迎え、21世紀半ばまでは科学の時代が続いた。
世界を管理する「システム」で、9体存在している。前神代の神と区別するため「現代の神」と呼ばれることもある。
人を模した姿をしているが本来はプログラムで動く機械に近い存在であるため、人格らしきものも無かった。
しかし〈呪い〉により世界のシステム自体が狂ってしまった結果、現在はそれぞれが人間並みに強い自我を持っている。
- 神の名と役割について ※ややネタバレ注意
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※~の神という名称は人間が便宜上つけたもので、また別に「神名」があるが殆ど知られていない。
第一神〈出生の神〉
生命の存在を証明する神。
神の中では唯一〈呪い〉に侵されていない。火属性の源流。第二神〈寂滅の女神〉
(主に人間の)死者の管理を行う神。影属性の源流。
設定画第三神〈光陰の神〉
時間および過去と未来を司る神。光属性の源流。
設定画第四神〈虹霓の神〉
空を司る神。第三神とは「兄弟」の関係にあたる。風属性の源流。
設定画第五神〈水界の神〉
海、湖、川などを司る神。水属性の源流。第六神〈陸界の女神〉
陸地を司る神。地属性の源流。第七神〈救済の女神〉
現在〈願いを叶える神様〉と呼ばれている。第八神〈空白の神〉
詳細不明。第九神〈裁定の女神〉”大災害”
人々に試練と裁きを与える神。
設定画
前神代から残る魔術品のこと。中には意思を持つものも存在する。
2050年に白の魔女がパンドラの匣と呼ばれる遺産を開けたことで世界中に解き放たれたモノ。
世界各地で壊滅的な被害をもたらす災害が起こり、神は暴走を始め、人々の思想も塗り替えられた。また、パンドラの匣からは〈呪い〉だけでなく莫大な魔力の源も放出されたため、現在の世界には魔力が溢れている。
〈呪い〉による思想への干渉具合は地域によりかなり差があり、ユーラシア大陸では全体で科学が排斥されるようになるほど強力だが、アメリカ大陸ではそこまで極端でもなく、日本では全く働いていない。
- 補足: パンドラの匣と白の魔女 ※ネタバレ注意
パンドラの匣とはギリシャ神話に登場する「決して開けてはならない匣」のことで、その中には「災い」と「希望」が入っているという。
白の魔女: シベリア地方の”魔術師”。本名はフェーヤ・ローシャレヴナと言い、ローシャレフ家の祖先である。白の魔女という呼び名は彼女の生前の知人が名付けたもの。
一族の中で最も魔術の才覚に恵まれていたという。弟が居た。
設定画
シベリア地方をルーツとする”魔術師”の一族。シベリアの一部には科学の時代にも関わらず魔術を扱っていた人間たちの集落が存在し、非常に古い風習が残っていたという。
現代では「白の魔女の子孫」という扱いである。ローシャレフの人間は白銀の髪と碧眼を持つのが特徴。
家系図前神代が終わりを迎えた際に”バックアップ”として9つの平行世界が生み出され、現代の神9体それぞれに割り当てられた。
元々9つの世界それぞれに差異は無かったが、〈呪い〉によって神が変質して以降は情勢に大きな差が生まれている。世界の情勢はその世界を担当する神がどれだけ変質したかによって異なり、例として〈1番目の世界〉はそもそも〈呪い〉の影響を受けていない、現実と地続きの世界である。
本編の舞台は〈9番目の世界〉。
なお基本的にあるひとりの人間は9つの世界全てに同じ名前で存在しており、そうでない人間は特異存在と呼ばれる。
- 特異存在について ※ネタバレ注意
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本編での主な該当者はミナトとシキ。ミナトは各世界で名前が異なる全くの別人で、シキは特定の世界にしか存在していない。
特異存在は複数の条件が揃うと異なる平行世界に移動してしまうことがある。意図的に移動することは本来不可能だが、白の魔女のみは例外だった。
八坂とミナトの故郷。東京湾の埋立地に所在する。本来の地名は「伊炉部町(いろべちょう)」。
元々は工業地域の中にあり、街全体がひとつの大きな工場だった。しかし21世紀末に工場を反社会的な組織が占有したことによってスラム化が進み、挙句の果てには閉鎖都市となってしまった。当時の人口は2000人弱。
「亡霊街」の呼び名は周辺地域で広まった「余所者が入れば亡霊に連れ去られ二度と帰って来られない」という都市伝説によるもの。
2140年(本編の約10年前)に原因不明の大火災によって全域が焼失したため閉鎖都市の状態は解消され、現在は一部地域を除き「彩辺町(読みは同じ)」と名を改めた上で再開発が進められている。
- 街の仕組み
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亡霊街の地図
閉鎖都市であり基本的に街の外に出ることは出来ない。ただし18歳以上で許可を得た者は、必ず日帰りすることを条件に外の企業での労働や外の大学への進学が認められている。18歳未満の外出は如何なる理由でも認められない。
街から出るには二番街の駅から出ている鉄道に乗る必要がある。本数は朝晩に3本ずつのみ。街の境界は「壁」で囲われており、徒歩で脱出することは出来ない。
亡霊街には零番街から三番街までの4つの「通り」があり、それぞれ異なった立場の人々が在住していた。
一番街: 最も人口が多かった、亡霊街の中心地。大規模な団地と小学校から高校までの教育機関があり、商店も多く存在した。
二番街: 戸建てが多く、比較的裕福な人々の住んでいた通り。二番街の住民のみ”外”で労働することや、大学に進学することが認められていた。八坂はここで育った。
三番街: 海沿いに位置し、工場勤務の労働者が住んでいた。三番街の跡地のみ再開発が進んでおらず、立ち入りも禁止されている
零番街: 亡霊街の境界に位置する通り。「日本最悪のスラム」と呼ばれるほど治安が悪く、他の通りの住民は決して近付かなかった。ミナトが生まれ育った場所。
「Akashic Records Atmosphere」の略称。2060年頃から使われ始めた、現代の情報通信手段。大気を覆うように情報が張り巡らされている。
従来のインターネットに比較してもさらに高速な通信が可能かつ電力消費も抑えられた画期的なシステムだが、どのように作られたかなど謎も多い。ある種のオーパーツ。
- 補足: ARAの構成
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第一圏: アラ・トロポス
所謂「表層ウェブ」に該当し、一般人がPCや携帯電話などのデバイスを用いてアクセスできる範囲のこと。第二圏: アラ・ストラト
所謂「深層ウェブ」に該当する。第三圏: アラ・メソス
所謂「ダークウェブ」に該当する。第四圏: アラ・セルモス
所謂「マリアナウェブ」に該当。科学の時代では実在自体が疑われていた層で、要人の不都合な真実や世界の成り立ちが記されているという噂もあるが、そもそもアクセス可能な人間が殆ど居ないため真相は不明。