第14話 神殺しの徒党(下)
「……紹介しよう。天尾羽張のメンバーはここに居る三人だけだ。私と石蕗と……残りがこいつ、貴坏朱雀。我々の中では唯一の戦闘要員で……まあ見ての通り、馬鹿なんだが」「は!? お前は三百六十五日いつでも失礼だな!?…
「……紹介しよう。天尾羽張のメンバーはここに居る三人だけだ。私と石蕗と……残りがこいつ、貴坏朱雀。我々の中では唯一の戦闘要員で……まあ見ての通り、馬鹿なんだが」「は!? お前は三百六十五日いつでも失礼だな!?…
「……零伊、そろそろ本題に入らないと」しかし同意を求められた石蕗はピシャリと切り返した。その様はまさに保護者。そもそも連日のストーカー被害と倉庫生活で疲れ果てていた彼からすれば、これ以上の茶番には…
「「…………」」──足元を氷漬けにされた佐高と人継は、何処か神妙な面持ちで座り込んだ。彼らの前に一歩出た石蕗は、二人を呆れたような蔑んだような──微妙な表情で見下ろしながら、抑揚のない声で呟く。…
事務所より電車を乗り継いで都内へ。石蕗が隠れ家としている倉庫は、飲食店が立ち並ぶ歓楽街の中にひっそりと建っていた。「それじゃ、一旦中に入りましょうか。あんまり居心地は良くないかもしれないけど…
午前十一時。呼び鈴の音が事務所に響く。月形に案内され応接室に現れたのは紫がかった灰色の髪に群青色の目を持つ青年だった。オフィスカジュアルに身を包み眼鏡をかけた容姿からは若手経営者のような印象を受ける。…
午前八時半。普段ならば始業時間の九時ギリギリに起き、朝礼を済ませてから朝食を摂るような生活を送っている桜井だが、今日は珍しく支度を終えた状態で事務所のある二階に降りてきた。だが彼が一番乗りということはなく…
「はーい、そこまで!」桜井の声で二人は現実に引き戻される。フィールド中に広がっていた氷壁と氷柱が消え始め、奥から満足気な表情の桜井がやってきた。「バッチリ合格だよ八坂くん。それにしても、二人揃って派手に…
八坂がSDEP日本支部に雇われて一ヶ月ほどが経った。特に事件もなく「願いを叶える神様」についての続報もなく、八坂はただ魔術の訓練に明け暮れて過ごしていた。一ヶ月と少し前までは、「魔術が使える」ためだけに…
翌朝。今までに無いぐらいスッキリと目覚めた八坂は、寝起きの悪い水都の代わりに簡単な朝食をこしらえた。椿樹に言われた集合時間は午前十一時。彼女は慢性的な疲労を抱えた八坂を気遣い、敢えて遅めの時間を設定して…