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第13話 神殺しの徒党(中)

奇跡と贖罪

第13話 神殺しの徒党(中) 字 「……零伊、そろそろ本題に入らないと」  同意を求められた石蕗はピシャリと切り返した。その様はまさに保護者。そもそも連日のス…

第12話 神殺しの徒党(上)

奇跡と贖罪

第12話 神殺しの徒党(上) 字 「「…………」」  ──足元を氷漬けにされた佐高と人継は、何処か神妙な面持ちで座り込んだ。彼らの前に一歩出た石蕗は、2人を呆…

第11話 幽霊使いと刀使い

奇跡と贖罪

第11話 幽霊使いと刀使い 字  事務所より電車を乗り継いで都内へ。石蕗が隠れ家としている倉庫は、飲食店が立ち並ぶ歓楽街の中にひっそりと建っていた。 「それじ…

第10話 依頼人(下)

奇跡と贖罪

第10話 依頼人(下) 字  午前11時。呼び鈴の音が事務所に響く。  月形に案内され応接室に現れたのは紫がかった灰色の髪に群青色の目を持つ青年だった。オフィ…

第9話 依頼人(上)

奇跡と贖罪

第9話 依頼人(上) 字   視覚も聴覚も利かなくなる程の猛吹雪の中で、少女の声が響き渡る。   「わたしはただみんなに幸せになってほしかっただけ。それなのに…

第8話 魔術使いの出発

奇跡と贖罪

第8話 魔術使いの出発 字 「はーい、そこまで!」  桜井の声で2人は現実に引き戻される。フィールド中に広がっていた氷壁と氷柱が消え始め、奥から満足気な表情の…

第7話 氷柱の魔術師

奇跡と贖罪

第7話 氷柱の魔術師 字  八坂がSDEP日本支部に雇われて1ヶ月ほどが経った。特に事件もなく、「願いを叶える神様」についての続報もなく、八坂はただ魔術の訓練…

第6話 魔術訓練

奇跡と贖罪

第6話 魔術訓練 字 「八坂くん、君は魔力ピュラーの制御が相当苦手なんだね……」  目の前の光景を眺めて桜井は苦笑いした。SDEP日本支部事務所の地下に設えら…

第5話 日常への回帰

奇跡と贖罪

第5話 日常への回帰 字  10月28日   私の組織に新しく魔術使いが加わった。彼は日本人による魔術使い排斥の被害者として最も分かりやすい例だと考えられる。…

第4話 青春との再会

奇跡と贖罪

第4話 青春との再会 字 「ところで先輩……さっきから言いたいことがあったんですけど」 「……なんだ?」  椿樹がまた八坂をジットリとした目で見つめていた。嫌…